hai rembulan "THE GODDESS IN MY WOMB -Mencari Ikan Bersama Peri-peri Sungai-"
キャンバスにアクリル絵具
30×70cm
2025年
私が嚢腫を持っていると知ったとき、
十年間続けてきたヴィーガンの食生活をやめ、たんぱく質を補うために魚を食べることにした。
同じ日に、私は南シナ海の漁師をテーマにしたイラストの仕事の依頼を受けた。
——これは、海からの呼び声に違いないと思った。
私は昔から、魚と不思議なつながりを感じてきた。
「子どもを育てるには、村全体の力が必要だ」という言葉の意味を、
祖母の村で私は深く実感していた。
その村の共同体の暮らしは、思いやりに満ちていた。
満月の夜のことを思い出す。
私たちはみんなで小道に沿って歩き、川へ魚を探しに行った。
夜も更け、ほとんど真夜中近くに帰るころ、
抱えていたのは“ガブス(雷魚)”と“パティン(ナマズの一種)”。
その夜はまるで、地上の時間ではないようだった。
私たちはゆっくりと、まるで地面から三分の一歩ほど浮いて歩いているような感覚で進んだ。
灯油ランプの小さな灯りだけが手の中で揺れていた。
子どもたちは夜を恐れずに走り回り、
その光景はまるで、私たち自身が“川の妖精たち”であるかのようだった。
翌朝、若い父と母が魚を“ペペス”(香辛料とともに包み焼きにする料理)にしてくれた。
そしてそれを、昨夜一緒に川へ行った村人たち、
川に行けなかったお年寄りたちと公平に分け合った。
今、私が嚢腫を抱えているという事実を知り、
思う——
もしかしたら、もう一度信じるときが来たのかもしれない。
私の中には、あの“川の妖精たち”が、あの夜に抱えた“ガブスとパティン”がいる。
嚢腫、傷、愛と共に。
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