hai rembulan "THE GODDESS IN MY WOMB -Apa-apa Yang Ibu Rasakan Saat Mengandungku-"
キャンバスにアクリル絵具
70×50cm
2025年
「お母さん、私を妊娠していたとき、何をしてたの?」
「どんな食べ物が好きだった?」
「おばあちゃんは、そのとき何をしてたの?」
——いつものように、母はすぐには答えなかった。
代わりにこう言った。
「なんでいつも真夜中に帰ってくるの?」
「展示の準備だよ」と私が言うと、
母は少し黙り、やがて話し始めた。
彼女が私を身ごもっていた頃のことを。
私はただ静かに聞いていた。
そして、すべてが腑に落ちた。
いまの私の身体、心、人生の道、そして好きな食べ物まで——
全部、あの頃の母から続いていることが分かった。
2023年、私は西ジャワのチアンジュールで、海と丘が出会うあたりを歩いていた。
一軒の家の前で、強い既視感を覚えた。
おそらくそれは、土と石の階段、茂み、地を這うルイラソウの花、
古い木の家、そして、山の輪郭が薄紫に見える背景のせいだったかもしれない。
古道具市で“誰かの家族写真”が売られているのを見るたび、私は考える。
なぜ彼らは写真を手放したのだろう?
そして、なぜ私はそんな“知らない家族の写真”を買い集めているのだろう?
もしかすると、それは私が「家族写真を持ちたい」と願っているからかもしれない。
核家族という概念を忘れること、
そして反資本主義的な生のあり方を受け入れること——
それはまるで、砂漠の中のオアシスのようだ。
でも、まずは小さな一歩から。
私の体に優しい方法で始めようと思った。
それは、“子宮が感じてきた痛みと希望”を、一つずつ見つめ直すこと。
私自身から始まり、母、祖母、曾祖母……
やがて、水だけが残るその日まで。
その“水の日”には、
私、母、祖母、曾祖母——みんなで家族写真が撮れるだろう。
猫が曾祖母との橋渡し役になって、
背景にはチアンジュールの懐かしい家と茂みがある。
——そして、私はもう「なぜ?」と問うのをやめられるだろう。
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●写真は自然光の入る室内で撮影しています。色調は会場風景(
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