森栄喜 連作短編小説

写真家の森栄喜さんの言葉の作品、花の名を冠した連作短編小説シリーズ「3月のチューリップたち」「スズランの予感」「正午、夏椿に踊れば」。
片面にテキスト、もう片面には複数のガラス板に描かれ重なり合う花々のドローイングが印刷された細長いシートが、1輪の花のように透明フィルムで丁寧に包まれています。花束を抱えたときの高揚感やフラジャイルさがそのままラッピングされているようなデザインになっています。読み終わった後も、自由に折りたたんだり、気軽にピンナップしたりと楽しんでいただけます。装幀は西村祐一さん(Rimishuna)。各1100円。

シートの幅:14cm、巻いた状態での長さ:約40cm


第1作「3月のチューリップたち」
石川県立美術館、美術の小径、石浦神社、犀川……。まだ雪が残る早春の金沢の街を巡り、青年たちがこれまでの時間を見つめ直し、これからの時間を思い描きながら、ふたりの故郷を見つけいく。(初出:Them magazine 2022年4月号)

第2作「スズランの予感」
母が亡くなり、休職していた音楽教師を辞め、働き始めたフードコート内の店も突然の閉店でなくなってしまう……。ある女性の視点から描かれた、まだ肌寒さが残る4月の金沢、母のピアノ教室の生徒だった青年との偶然の再会から始まる再生の物語。シリーズ第1作「3月のチューリップたち」の続編。

第3作「正午、夏椿に踊れば」
梅雨休みの上野・不忍池。仕事や介護、心の傷、スランプ……。さまざまな問題を抱え、戸惑い途方に暮れる二人を乗せた一隻のローボート。カップルや家族連れ、観光客が賑やかに楽しむスワンボートの引き波に揺らされながら、池の端で静止していたが、神出鬼没に現れるフラミンゴの存在に導かれるように、ぎこちなくもゆっくりと力強く進み始める。シリーズ第1作『3月のチューリップたち』の前章にあたる物語。

販売価格 1,100円(税込)
在庫数 3

3月のチューリップたち
スズランの予感
正午、夏椿に踊れば
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